稟議するとは、意思決定のために上位の承認を求める手続きです。
組織の中で重要な意思決定やプロジェクトの進捗状況などについて上司や関係者に報告し、承認を得るために用いられます。
稟議は日本のビジネス文化において重要な場面であり、適切な手続きを踏むことで円滑な業務の進行が図られます。
また、適切に稟議が行われることで、意思決定の透明性や責任の明確化も実現できます。
では、詳しく紹介させて頂きます。
「稟議する」の意味と使い方
意味
「稟議する」は、公的な組織や会社において、上位の承認や決定を得るために、提案や報告を行うことを指します。
具体的には、重要な事柄や意思決定に関わる内容を相手に伝え、承認や決定を求めることを意味します。
使い方
例えば、あなたが会社で新しいプロジェクトを推進したいと考えている場合、まずは上司や関係者にその内容を「稟議する」必要があります。
具体的な手順としては、プロジェクトの詳細をまとめた提案書を作成し、関係者に提出します。
そして、提案書をもとにした打ち合わせや説明会を行い、関係者にプロジェクトの重要性や必要性を説明します。
最終的に、関係者の承認を得ることでプロジェクトがスタートすることになります。
「稟議する」は、組織内での意思決定や承認プロセスを円滑に行うために重要な言葉です。
適切な時期や形式で稟議を行うことで、自身の提案や報告が上位に十分に伝わり、迅速な判断や承認が得られるでしょう。
稟議するの間違った使い方の例文とNG部分の解説
NG例文1：稟議することができますか？
NG部分の解説：
「稟議する」は、上司や関係者への許可を得るために意見を求めることを指す表現です。
そのため、「稟議することができますか？」という文は間違っています。
正しい表現は「稟議をするために許可を得ることができますか？」です。
NG例文2：稟議ができたら連絡してください
NG部分の解説：
「稟議」は、意見を求める行為を指すため、それ自体が完了する行為ではありません。
「稟議ができたら連絡してください」という文は、意見を求める行為が完了したら連絡する、という意味になってしまいます。
正しい表現は「稟議が決まったら連絡してください」となります。
NG例文3：稟議が必要な文書を書いてください
NG部分の解説：
「稟議が必要な文書」は、許可を得るための意見を書き表した文書を指しますが、本来であれば「稟議を行うための文書」という表現が適切です。
したがって、正しい表現は「稟議を行うための文書を書いてください」となります。
稟議するの5つの例文と書き方のポイント解説
例文1：
件名：新しい広告キャンペーンの提案書本文：拝啓、この度は新しい広告キャンペーンの提案書を作成しましたので、ご査収いただきたく存じます。
提案内容は、テレビ、ラジオ、およびオンライン広告を組み合わせた総合的な宣伝戦略です。
具体的な広告プラン、目標設定、予算についても詳細に記載しております。
ご確認いただき、ご回答をいただければ幸いです。
敬具、山田太郎
書き方のポイント解説：
・件名に提案内容を具体的に記載することで、受信者がすぐに内容を把握できます。
・拝啓と敬具は丁寧な表現を使い、ビジネス文書らしい雰囲気を醸し出します。
・提案内容や詳細を箇条書きにするなど、分かりやすく整理して書くと良いでしょう。
例文2：
件名：会議の延期について本文：拝啓、明日予定されている会議ですが、急遽参加予定のメンバーが予定をキャンセルせざるを得ない事情が起きたため、会議を延期することとなりました。
次回の開催予定については別途ご連絡いたしますが、候補日をご提示いただけると助かります。
お手数をおかけしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
敬具、佐藤花子
書き方のポイント解説：
・件名に会議の延期であることを明記することで、受信者がすぐに内容を把握できます。
・明確で丁寧な言葉遣いを心掛け、相手に迷惑をかけることを避けるようにしましょう。
・次回の開催予定について、候補日を提示することで円滑な調整ができるでしょう。
例文3：
件名：出張の承認依頼本文：拝啓、社内で行われる重要な会議が迫っており、そのための出張を計画しております。
出張の内容や予定、予算について詳細をまとめた資料を添付しておりますので、ご査収ください。
出張に関する承認と返信をいただければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
敬具、田中次郎
書き方のポイント解説：
・件名に承認依頼であることを明記し、スムーズに受付けてもらえるようにしましょう。
・出張の目的や予定について具体的な情報を記載し、受信者が理解しやすくすることが重要です。
・添付資料の存在や重要性を伝えるため、明確な表現を使いましょう。
例文4：
件名：製品開発の進捗報告本文：拝啓、お世話になっております。
弊社の製品開発プロジェクトについて進捗報告させていただきます。
現在の進行状況、課題、そして今後の計画についてまとめた報告書を添付いたしました。
お時間のある時にご確認いただき、ご意見やご指摘などございましたらお知らせください。
引き続きご支援をいただけますと幸いです。
敬具、高橋健太
書き方のポイント解説：
・件名に進捗報告であることを明記し、受信者の関心を引くようにしましょう。
・報告書を添付することで詳細な情報を提供し、受信者に進捗状況を分かりやすく伝えることができます。
・ご意見や指摘を受け付ける姿勢を示すことで、相手とのコミュニケーションを促進します。
例文5：
件名：緊急対応のお願い本文：拝啓、お世話になっております。
急なトラブルが発生いたしましたので、緊急の対応をお願いいたします。
詳細な状況や必要な手順については、添付資料をご参照ください。
ご対応いただける旨、お知らせいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
敬具、山本美香
書き方のポイント解説：
・件名に緊急対応であることを明記し、相手に迅速な対応を促すようにしましょう。
・添付資料を活用して詳細な情報を提供し、受信者に対応方法を的確に伝えることが重要です。
・相手の協力を頼む場合は、丁寧な表現を使用し、お願いの文言を適切に使いましょう。
稟議するの例文について：まとめ稟議とは、組織内で意思決定や承認を得るために行われる書面や議論のことです。
稟議の例文を作成する際には、以下のポイントに留意することが重要です。
まず、稟議の目的を明確にすることが必要です。
何のために稟議を行うのかを明示することで、他の関係者に対しても理解を促すことができます。
また、稟議の対象や内容も具体的に記述しましょう。
次に、稟議の背景や理由を説明することが重要です。
なぜその稟議が必要なのか、どのような問題や課題があるのかを明確にし、その重要性や緊急性を示す必要があります。
関係者がその背景や理由を把握することで、稟議の重要性を理解しやすくなります。
さらに、稟議の提案内容や解決策を提示しましょう。
具体的な提案や解決策を示すことで、関係者に対して具体的なイメージを持たせることができます。
また、その提案や解決策の利点やメリットも説明することで、賛同を得やすくなります。
最後に、稟議の結論や意見をまとめることが必要です。
どのような意見が出されたのか、結論はどうなったのかを明確にまとめ、他の関係者に伝えることが重要です。
また、結論に対する理由や根拠も併せて説明することで、関係者の信頼を得ることができます。
以上が稟議する際の例文の作成ポイントです。
稟議を行う際には、これらのポイントを踏まえて明確かつ具体的な例文を作成することが重要です。
関係者がスムーズに理解し、意思決定につながるような稟議を目指しましょう。
