論点のすり替えとは、議論や討論の際に行われる一種の策略です。
このやり方は、本来の問題や議題から注意を逸らし、別の問題や議題に焦点を当てることで、相手の主張を攻撃したり、自身の立場を有利にすることを狙います。
論点のすり替えは、誤解や混乱を招き、議論がそもそも目的を果たさなくなる可能性があります。
そのため、注意が必要です。
論点のすり替えは、政治やメディアなど幅広い場面で見られます。
例えば、議論が難しくなったり、自身の立場が弱いと感じた時に、関係のない話題や感情論に切り替えてしまうことがあります。
このような手法は、相手を混乱させたり、自身の主張を正当化するために利用されることがあります。
しかし、論点のすり替えは公正な議論を妨げるだけでなく、信頼性や説得力を損ねる可能性もあります。
そのため、論点を明確にし、主題に沿った議論を進めることが重要です。
それでは詳しく紹介させて頂きます。
「論点のすり替え」の意味と使い方
意味
論点のすり替えとは、議論や討論の中で本来の議論の焦点や主題を逸らし、別の議論や主題に持ち込むことを指します。
この手法は、相手が本来の問題について強力な反論や主張ができる可能性がある場合に使われます。
論点のすり替えは、相手の注意をそらすことで自身の主張を有利にするために用いられることがあります。
使い方
例文1:議論の中で相手が具体的な証拠を求めてきたので、私は論点のすり替えを行いました。
例文2:彼は自身の立場を強化するために、論点のすり替えを用いて私の主張を無視しようとしました。
例文3:論点のすり替えは、相手の主張と一切関係のない別のテーマを持ち出すことで、相手を困惑させる効果があります。
以上が、「論点のすり替え」の意味と使い方についての説明です。
論点のすり替えの間違った使い方の例文とNG部分の解説
NG例文1
例:彼の主張はすり替えられているため、論点に留まらない。
NG部分の解説
「論点に留まらない」という表現は間違っています。
正しくは「論点がそれている」というように言います。
論点がそれるとは、話や議論が本来の主題から逸脱してしまうことを指します。
NG例文2
例:この記事は論点のすり替えが多く、信頼性に疑問が生じる。
NG部分の解説
「論点のすり替え」という表現は間違っています。
正しくは「論点をすり替える」というように言います。
論点をすり替えるとは、本来の議論の焦点をずらし、他の話題や意見に持っていくことを指します。
NG例文3
例:彼女は論点をすり替えるための技術を磨いている。
NG部分の解説
「論点をすり替えるための技術を磨いている」という表現は間違っています。
正しくは「論点すり替えの技術を磨いている」というように言います。
論点すり替えの技術とは、話を逸らしたり本題から外れたりする能力を指します。
例文1: 正論をすり替えている例
政治家:民主党の経済政策は失敗だ。
真実は、我々の経済政策は国民の生活を改善しているのだ。
書き方のポイント解説:
この例文では、政治家が相手の主張をすり替えています。
最初の主張は「民主党の経済政策は失敗だ」というものですが、次に出される主張は「我々の経済政策は国民の生活を改善している」というものです。
ここで、政治家は相手の主張の論点から外れ、自身の主張に持っていきます。
すり替えのポイントは、相手の主張を否定することではなく、別の視点や主張に持っていくことです。
例文2: 無関係な話題にすり替えている例
友人:最近、忙しくて休みが取れないんだよ。
忙しい時期には仕方がないよね。
書き方のポイント解説:
この例文では、友人の本当の主張は「最近忙しくて休みが取れない」というものですが、友人は相手の主張に無関係な「忙しい時期には仕方がない」という話題に持っていきます。
忙しい時期に仕方がないことは確かですが、友人の主張とは関係のない話題です。
相手からの主張に反論することなく、無関係な話題に持っていくことで、論点をすり替えています。
例文3: 矛盾をすり替えている例
広告:当社の商品は最高の品質です。
実は、当社の商品は他社よりも安価です。
書き方のポイント解説:
この例文では、広告が矛盾した主張をしています。
最初には「当社の商品は最高の品質です」と言っていますが、次には「当社の商品は他社よりも安価です」と言っています。
品質と価格は通常相反するものですので、この主張は矛盾しています。
相手方が主張していることに矛盾した主張をすることによって、論点をすり替えています。
例文4: 個人攻撃にすり替えている例
教師:生徒の成績が悪いのは、あなたのせいだ。
あなたは授業を理解していないからだ。
書き方のポイント解説:
この例文では、教師が個人攻撃によって論点をすり替えています。
最初の主張は「生徒の成績が悪いのは、あなたのせいだ」というものですが、次に出される主張は「あなたは授業を理解していないからだ」というものです。
教師は、生徒の成績が悪い原因が自身の教え方にあることを示唆していますが、実際には生徒の学習状況や他の要因も関係しているでしょう。
個人攻撃によって、相手の主張から論点を外し、別の主張に持っていきます。
例文5: 隠れ論点をすり替えている例
官僚:この政策は国民のためになるものです。
税金は全員で分担すべきです。
書き方のポイント解説:
この例文では、官僚が隠れ論点を持ち出して論点をすり替えています。
最初の主張は「この政策は国民のためになるものです」と言っていますが、次に出される主張は「税金は全員で分担すべきです」というものです。
官僚は、政策のメリットについて語ることで国民の賛同を得る意図がありますが、実際には賛同されないかもしれません。
隠れた論点によって、本来の論点から逸れた話題に持っていきます。
論点のすり替えの例文について:まとめ
本記事では、論点のすり替えについて説明した。
論点のすり替えは、議論や論文などでよく見られる手法であり、相手の主張を無効化する目的で使われることがある。
論点のすり替えは、次のような手法が一般的に使われる。
1. 手のひら返し:相手の主張を逆手に取り、反論することで論点をすり替える。
2. 逸脱:相手の議論から外れた話題に持ち込み、本質的な論点をすり替える。
3. 矛盾指摘:相手の主張に矛盾点を指摘し、論点をずらす。
しかし、論点のすり替えは、誠実な議論や論文執筆にはふさわしくない手法である。
論点のすり替えを行うことで、相手の主張を無視したり、本質的な問題から逃れることになる。
論点のすり替えを避けるためには、以下の点に留意する必要がある。
1. 議論や論文の目的を明確にする。
2. 相手の主張に対して具体的な反論を行う。
3. 論点から逸脱せず、本質的な問題に焦点を合わせる。
議論や論文においては、論点のすり替えを避けることが重要である。
誠実な議論を行い、相手との共通理解を図ることが求められる。