この記事では『労使協定』と『就業規則』の違いについてをわかりやすく講義させて頂きます。
それぞれの意味と使い方や表現を理解してしっかり使い分けましょう。
『労使協定』の意味とは
労使協定とは、労働者と労働者の団体(労働組合)と雇用者の代表(労働者団体や事業主)が合意し、労働条件や労働環境に関する事項を定める合意書のことです。具体的には、労働時間や賃金、休暇などの取り決めや労働条件改善に関する事項について協議し、双方の合意を得て定められます。
類語・言い換えや詳細
1. 労働条件や労働環境に関する事項を定める合意書
2. 労働時間や賃金、休暇などの取り決めについて協議する
3. 労働者と労働組合、雇用者の代表との間で合意がなされる
『就業規則』の意味とは
就業規則は、企業や組織内で従業員の就業に関する基本的なルールや規定をまとめたものです。具体的には、勤務時間や福利厚生、職務内容、服装規定など、従業員が勤務する上で必要なルールや規制が記載されています。
類語・言い換えや詳細
1. 従業員の就業に関する基本的なルールや規定
2. 勤務時間や福利厚生、職務内容、服装規定などが記載される
3. 企業や組織内で適用される
『労使協定』と『就業規則』の違いと使い方
労使協定と就業規則は、共に労働条件や就業ルールを定めるものですが、その適用範囲や作成手続きに違いがあります。
労使協定は、労働者と労働組合、雇用者の代表が合意によって作成するものであり、労働条件改善や労働環境改善に関する事項を定めます。適用範囲は、労働者と労働組合、雇用者の間で合意された範囲に限られます。
一方、就業規則は、企業や組織が従業員の就業に関するルールを一元的に定めるものです。作成・変更にあたっては、従業員との合意や労働組合の同意が必要となります。適用範囲は、企業や組織内の全従業員に適用されます。
したがって、労使協定は労働条件改善や労働環境改善に関して具体的な取り決めを行う際に使用され、就業規則は全従業員の就業ルールを定める際に使用されます。
まとめ
労使協定と就業規則は、労働条件や就業ルールを定めるための重要な文書です。労働者と労働組合、雇用者の代表が合意によって作成される労使協定は、労働条件改善や労働環境改善に関する具体的な取り決めを行うものです。一方、企業や組織が従業員の就業に関するルールを一元的に定める就業規則は、全従業員に適用されるものです。労使協定と就業規則の違いを理解し、適切に使い分けることが重要です。